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2018年1月6日土曜日

Nintendo Switchと共に年末年始を過ごしみて

どうも、ノンジャンル人生です。新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


さて、去年の暮に新型ゲームハード『Nintendo Switch』を購入し、年末年始はゼルダ漬けの時間を過ごしました。プレイ時間は100時間を越えたにも関わらず、メインクエストの半分しか進んでいません。去年数々の賞を受賞しているゲームなだけあって、凄まじい完成度です。とりあえずゼルダのことは横に置いて、Nintendo Switch自体の話をしたいと思います。(前回の所感はこちら

Switchを100時間稼働させて分かったのは、徹底した計算によって設計された、理に適ったハードだということ。本体と分解が出来るJoy-Con、3種類のプレイモード、小さなサイズ以上のマシンパワー、どこを取っても明確な設計思想が感じ取れます。Switchの最大の売りはカジュアルさ。屋外でも屋内でも最適なプレイが出来るよう、状況に応じて本体をスタイルを変えられるのです。自宅のテレビでプレイした後、そのままベッドに持ち運んで続きをプレイすることも、バスや電車での移動でプレイすることも可能。しかもスムーズ。起動や中断も軽く、ちょっとだけ遊ぶ時にも適しています。

一方でカジュアルなゲーム“以外”の要素に関しては、最初から想定から外しているように感じました。AAA級のタイトルはPS4やXBOX Oneに任せればよい、動画視聴やソーシャルゲームはスマホに任せればよい、2画面はWiiUや3DSでやりきった、そう言わんばかりに必要のない機能を絞っている感じです。

その結果任天堂ソフト以外でSwitchの機能を活かしているのは、海外のミドル級ゲームです。マインクラフト、ロケットリーグなど、最先端のマシンスペックでなくても十分過ぎるほどのプレイ体験ができ、しかもどこでも遊ぶことが出来るというメリット付き。3Dだけでなく2Dのゲームにも適している印象もあり、特にインディーズゲームの強い受け皿になり得ます(実際ショベルナイトは他のプラットフォームよりも売上を伸ばしたそうです)。時期的にもうすぐ新しいニンテンドーダイレクトがあると思うので、チャージしたポイントで色々買い漁ろうと思います。

逆にSwitchの今後の課題は、本体以外の拡張部分にあると思います。ドックは排熱機能が弱く、スタンドモードでは充電が不可。ProコンやLANコンバータを用意するためにはそれなりの出費が必要。Joy-Conは快適ではあるものの、もっと良くなる可能性を秘めています。それでも分解合体ができるSwitchの特性上、本体を買い換えなくてもこれらの問題を解決できるのは強み。まだしばらくはハードのバージョンアップはしなさそうですが、更なる可能性を期待したいですね。(性能のブーストや容量を増加したり出来るドックとか)

ということで、今のところ満足度はとても高いです。ゼルダ以外にも面白そうなゲームが沢山あるので、これから少しずつ遊んでいこうと思います。ではでは。

2017年12月23日土曜日

NintendoSwitchを購入し、『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』を始めた。

どうも、ノンジャンル人生です。もう年の暮れですね。いろいろブログで書くネタは山積みなんですけど(星の王女さま記事のあとがきとか)、まずはこの話をしなくてはいけません。



タイトル通り、先日NintendoSwitchを購入し、『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』を始めました。元々はバーチャルコンソール用にNew2DSLLの購入を検討していましたが、今年の大きな作業(実生活の課題・記事の執筆・制作ゲームのテスト版の完成)が一段落して年末まで余裕が出来たことで、ふと「これはゼルダを遊ぶチャンスかも」と思いSwitchを探しに行きました。元々周辺のどこでSwitchを売っているか目星をつけていたので、増産タイミングと当たったこともあり、無事本体を購入することが出来ました。

さて、初めて触ったSwitchの感想ですが、「嘘だろ!?こんな高級な板を携帯するの正気か!?」と思いました。いや実際のところスマホの方が、高く精密なものを不用意に持ち運んでいるんですけど、Switchはそれ以上のインパクトがありました。

Switchは据え置き機と携帯機を兼ね備えたハイブリッド機として発表され、発売されるや否や下馬評をあざ笑うかのごとくスマッシュヒットを達成し社会現象化しています。その人気ぶりはここで多くを語る必要はないでしょう。しかし、以前の記事で自分はこれを欲しいと書きましたが、まさかここまで世の中にウケるとは。もしかしたら大ヒットするのではと心の中で思っていましたが、想像を遥かに上回る勢いです。

で、実際触ってみるとこれがなかなか素晴らしいものでした。PS4・Xbox Oneよりスペック的には劣るものの、後述するブレスオブザワイルドを動かせてしまえるパワフルさ。その性能にもかかわらず、本体は1.5cm未満の薄さを誇り、携帯機として持ち運んで遊べてしまえる点はやはり凄まじいインパクトです。

本体と合体分離出来るJoyConは様々なプレイスタイルが出来るのが売りでしたが、中でも両手に持って遊ぶスタイルはとても快適。軽くて気楽に使いこなせ、振動の触感も良く、本体だけでなくコントローラーにも力を入れてきたのが伝わってきました。ボタンに関してはどれも小さいのがデメリットですが、それでも許容範囲内。今後JoyConの拡張版が出たら迷わず買いそうです。そのくらい快適なスタイルでした。


そして『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』は、今までプレイしたすべてのゲームの概念を覆すほどのとんでもない代物でした。いまでも寝る間を惜しんでプレイしていますが、これは本当に今までと同じゲームというジャンルに振り分けていいのか判断しかねています。というのも、まぎれもなくオープンワールドのゼルダであると同時に、ゲームの中に確立された世界が存在し、仮想現実またはワールドシュミレーターといったほうが近いのではないかと感じているからです。オンラインでもVRではないにも関わらずです。

メインシナリオを辿るならいつものゼルダの延長であり、ゲームらしいゲームではあるのです。しかしプレイ時間のほとんどが本編そっちのけで、「まずどこ行くか決めて移動して、目的地で戦闘や探索をし、体力が減ったら食事し、次の目的地を決める」という仮想の生活サイクルを繰り返している自分がいました。このときはゲームをやっている実感がとても薄いです。まるで自分がリンクそのもので実際にハイラルに居るような錯覚を覚えました。

この衝撃はあらためて書きまとめたいですね。結構遊んだはずなのに多分ゲームの全容の1/3も到達していないと思います。こちらはクリア後によろしくお願いしますm(_ _)m

ということで、Switchもゼルダも今のところとても良いものです。また何かあればつらつらと書いていこうと思います。ではでは。

2017年12月12日火曜日

ニンテンドー3DSのおすすめソフトを挙げてみる

どうも、ノンジャンル人生です。うおーーーーー!!!なんか色々タスクを終わらせた!!イエイ!



はい。以前New3DSのサイズ別メリット・デメリットを書いたので、今回は私個人のおすすめソフトを挙げようと思います。なんかすごくブロガーっぽい内容ですね・・・。アフェリエイトないんで何にも得るもんはないですけど。

1.とびだせどうぶつの森(コミュニケーション)

スローライフゲームであり、任天堂製の遊ぶ抗うつ剤(違う)。村長として村を任されたプレイヤーが、釣りや虫取り、どうぶつ達とのふれあいなど、小さな村の中で気ままに暮らすゲーム。家を立てた借金の支払いはあるものの、基本的にゴールは設定されておらず、自分の好きなことに集中することが出来る。今作では公共事業として村にいろんなものを建てることが出来る。

とにかく居心地良い空間が魅力。住人の引っ越し関連で問題点は多かったものの、最近のアップデートで緩和。しばらくこれが億劫で触れなかったので、本当に良かった・・・。

2.モンスターハンタークロス(ACT)
人気アクションシリーズであり、自分の初モンハン。旧作モンスターやフィールドが集合したお祭り作品とあって、コンテンツ量が異様なほどある。

モンハンの魅力は散々語られてきたけど、やはりデカいモンスターと死闘を繰り広げられるのは、それだけで楽しい。難易度高めなアクションではあるけど、反射神経より立ち回りが重要なゲームで、苦手な人でも共闘や装備を駆使すればなんとかなる。シリーズ歴代の有名なモンスターやフィールドが多々用意されているので、入門編として最適な一作。

デメリットはやはり3DSと激しいアクションとの相性の悪さ。あと、どうしてもフィールドが手狭に感じてしまう。環境があるならSwitch版ダブルクロスを買うか、PS4のモンハンワールドを待つのも手。

3.星のカービィトリプルデラックス/ロボボプラネット(ACT)

Wii版の流れを汲む、星のカービィの3DS作。マルチプレイは採用してないものの、ひとりプレイのアクションとしては両方ともボリュームが多め。ステージクリア型の横スクロールアクションとしては敷居は低いが、各コピー能力ごとのアクションのバリエーションが多く、適当に遊んでも満足感が高いのが強み。立体視もよく完成されている。

だが、こんな真面目に語る必要はまったくなし。ゆるく可愛らしいアクションに魅力を感じたなら、アクションが得意だろうが苦手だろうが間違いなく買い。SFC時代と比べても、キャラの仕草やフィールドギミックなど、可愛らしい世界観を徹底的に作り上げている。かわいいは正義なのだ。

TDXはいつものカービィ、ロボボはちょっと変化球の世界観で、とりあえずやってみたいならTDXからがおすすめ。

4.新・光神話 パルテナの鏡(ACT/STG
カービィ・スマブラの生みの親桜井氏が手がけた、ネットで3DSの名作を挙げた場合に必ず名前が出るソフト。タッチペン操作で天使ピットを操り、復活したメデューサと戦いを繰り広げる。ステージ前半は空中STG、後半は地上ACTという構成になっており、ステージボリュームも驚くほど多い(アニメで言うところの2クール分ある)。操作難易度は高いもののボタンをカスタマイズでき、上手くコントロールできた時の気持ち良さも秀逸。物語は壮大であるものの、ノリのほとんどがコメディ寄り。

パッケージに付属のスタンドがない場合は片手持ちをしなければならず、LLとの相性はあまり良くないので注意。左利きはやや不利(左対応はしているが、ペン右手持ちの方がやりやすかった)

5.ゼルダの伝説 神々のトライフォース2(ACT)
SFCの見下ろし型アクションの金字塔が、まさかの20年越しの続編。ストーリーは直接繋がっていないものの、前作のマップが採用されており、遊びやすさと懐かしさを兼ね備えた一作(ちなみに自分は前作を今プレイ中)。ゼルダの難点でもある、ダンジョンの決まった攻略順が解消されており、壁画ギミックと合わせて、探索がより自由で楽しくなったのが印象的。立体視も良好。ブレスオブザワイルドのような広大さはないものの、箱庭をちまちま攻略する体験はまた別の魅力がある。

もちろん時のオカリナ3Dやムジュラの仮面3Dも名作なので、こちらもぜひ。

6.STEELDIVER SUBWARS(STG)
フリートゥプレイであるものの、千円払って40時間遊び倒したゲーム。潜水艦を操作して敵艦を撃破する、チーム対戦型のシューティング。TPSに近いが、水中ゆえにゆっくりと照準を合わせるのが特徴的。相手の動きを読み、撃破したときの喜びもひとしお。シングルプレイも楽しい。

7.サバクのネズミ団!(SLG)

正直3DSだけで配信しているのが勿体無いほどの隠れた名作(でも3DSの画面はちゃんと駆使している)。砂漠の上を走る船を運用&改造して、ネズミたちが伝説の黄金郷を目指すSLG。拠点間を移動しながらスクラップを集め、船の設備や食料をクラフトしていく。砂漠には危険がいっぱいで、武器を設置して強敵と戦う必要もある。ネズミたちに役割を与えて放置するタイプのゲームだけど、結構忙しい。忙しいけど、ネズミたちがいちいちかわいくて見とれてしまう。


作業ゲーがしたい人なら満足できる一作。曲もオールドミュージック調で魅力的なので、癒やしを求めたい人にもオススメ。

8.3D アウトラン(ドライブ)
セガの名作アーケードゲームの移植であり、立体視を使ったソフトの中で最も使い方が上手く感じたのがこのソフト。分岐点で走行ルートを自由に選択しながら、時間内にゴールを目指すドライブシュミレーション。奥から高速で流れてくる立体背景が、スピード感があってとても気持ち良い。遺跡、海岸線、花畑と、運転中のロケーションも抜群。曲も爽快でステキ。

タイムトライアルは出来るけど、CP対戦モードもなく、あくまでレースではなくドライブゲームなので注意。

9.ゼノブレイド(RPG)

Wiiから携帯機に移植された、巨神と機神の上を駆け抜ける大作RPG。ユニークな世界観はもとより、その再現されたフィールドの完成度は国産RPGでも随一。

プレイするなら立体視があり画面サイズ大きめの、New3DSのLLが断然オススメ。もちろんWii版WiiU版でもOK。Swich版はもう少し先だろうか?

詳しく書いたブログ記事はこちら。
『Xenoblade ゼノブレイド』、未来を変える冒険を終えて

10.アライアンス・アライブ(RPG)

自分がイチオシする群像劇RPG。ゼノブレイドに比べるとビジュアルや壮大さは劣るが、SFC~PS期のようなコンパクトかつテンポの良い展開のおかげで、夢中になって一気に遊んだRPG。戦術性の高い戦闘やギルドメンバー集めなど遊びごたえもある。3DSで自分が一番面白かったゲーム。

詳しく書いたブログ記事はこちら。限界突破の6,000文字。
アライアンス・アライブ:RPGへの愛が注ぎ込まれた、失われた青い空を取り戻す物語

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以上。いやぁー、最初はなんやかんや言われた3DSも、6年も立つと良作揃いますね。立体視も役目を終え、ポケモンやFEがSwitchに移行宣言して、本格的に3DS世代も終わるとなると感慨深いものがあります。とは言え、VCや旧作遊び倒すならまだまだ現役で遊べそうなので、New2DS買おうか悩みどころ(New3DSが画面が小さすぎて目が疲れてきた。歳か…)。もちろんSwitchに行くのもありなんですけど、なかなか足を踏み入れられないのじゃ。

それでは~。


2017年5月21日日曜日

『MOTHER2』:RPGでしか出来ない、特別な冒険の先に

どうも、ノンジャンル人生です。
ずーーーーっと積みゲーをしていたRPG『MOTHER2』を先日遂にクリアしました。購入から丸一年、なかなか手がつけられない状況に悶々としていましたが、長く険しい旅路を終えて振り返ると名残惜しさすら感じます。


ということで今回は歴史的傑作RPG『MOTHER2』のことを書いていこうと思います。少し長めですが、お付き合いくださいませ。

◆4人の少年少女たちとそれを取り巻く不思議な世界

MOTHER2は少年ネスと3人の少年少女たちが、侵略者ギーグと戦うために世界中を巡る冒険を描いたRPGです。舞台は90年代をモチーフにした架空の地球。電話線が引かれ、自動車が走り、テレビが映る、剣と魔法のファンタジーとは真逆の世界観です。彼らが戦う時に使う力はPSIと呼ばれる超能力。ギーグの魔の手が伸びて凶暴化した動物や住人と戦っていきます。



このMOTHER2ではコピーライターでおなじみ糸井重里氏がプロデュース&ディレクションを務めており、見た目もテキストもとにかくユニーク。RPGであるものの住民たちは魔王に怯えるような弱々しい人々などおらず、世界の危機など気づかずに自由奔放に暮らしています。


憎たらしさ満載の悪ガキ「ポーキー」から始まり、ネスの手柄をいつのまにやら自分のものにしている市長「ピカール」、ついカッとなってこども相手にサブミッションをかける警察の「ストロング所長」、毎回騙されて莫大な借金を負っているブルースバンド「トンズラブラザーズ」、汚いゲップ音とともにネスたちに襲いかかるボス「ゲップー」、正体不明で不思議な喋り方をする生き物「どせいさん」など、皆どこか抜けていますが強烈な個性を発揮しています。



名前のある人物だけではありません。モブひとりひとりですら、記憶に残る台詞を残していきます。リゾート地の海岸でてのひらまでしっかりと焼く人、酔ってないと豪語しつつも千鳥足のよっぱらい、自分の経営する店でサクラをしている女性、開発者からのメッセージを受信するイタコドッグ……。生きるものたち全てが従来の「RPG」の枠に縛られていない世界、それがMOTHER2なのです。


◆RPGでなければ出来ない数々の表現

MOTHERシリーズは糸井氏がドラクエに感銘を受けて作ったのだそうです。実際MOTHER2をプレイしてみると、メニューコマンドや戦闘形式などの多くがドラクエのゲームデザインを元に作られています。しかし、それをそのまま焼き増しにしないのがMOTHER流。戦闘で大ダメージを受けてもHPが減るまでに数秒のタイムラグ中に回復が出来る「ドラムロール」があったり、格下の敵シンボルには一撃必殺が発動したり、セーブはネスのパパに電話をかけて行い、持ち物の預かりは同じく電話で運送業者を呼び、戦闘不能や状態異常にかかれば病院で診てもらうなど、とにかく同じことはしないぞと言う意気込みを感じます。


極めつけは状態異常「ホームシック」。ネスが戦闘中突然ハンバーグが食べたくなったり、家に帰りたくなったりして戦闘を放棄します。それを治す手段はネスのママに電話して慰めてもらうというもの。多分こういった発想はMOTHERシリーズでなかったら出来ないでしょう。

MOTHER2はRPGの常識を破りつつも、RPGの文脈を非常に大切にしたゲームです。敵を倒しながら強くなって最後の敵と戦うまでの物語を独自に解釈し、キャラクターからシステムまで意味合いがなされるよう丁寧に肉付けされています。RPGの本質をしっかりと捉え、ファンタジーでなくとも王道を貫き通しています。

◆その旅路はけして楽なものではない

一見可愛らしい見た目で子どもに向けたゲームのようなMOTHER2ですが、ただボタンを押しながら何も考えずに進めるような甘いゲームではありません。行く先々に難所が立ちはだかり、ネスの冒険を止めようとしてきます。これは演出だけでなく、本当に越えるのが困難なのです。


例えば序盤の難所「グレートフルデッドの谷」では、入り口に十字キーでの操作を混乱させる状態異常にしてくる「歩くキノコ」がおり、「歩く芽」は仲間を呼びながら少ないPPを奪ってきます。他にも敗北間際に自爆する「だいウッドー」、ねびえビームで風邪にしてくる「ひとくちユーホー」と「クルーン」など、強さ以上にプレイヤーを苦しめてくる敵がわんさかいます。またここまでネスひとりの旅であり、持てるアイテム数が徐々に圧迫され、アイテム枠のやりくりをしなくてはいけません。快適性を重視した現在のRPGではなかなか見ないような厳しいダンジョンがそこにはあります。

他にも突然パーティメンバーが抜けるシーンがあって戦力が一気に落ちたり、もし間違ってテレポートを使ってしまうと戻ってくるまで大変な道のりを越えなくてはいけないシーンがあったりと、予想外の困難が数多く待ち受けています。


ではこの難易度はレトロゲームの無茶なバランスか?と問われれば、それは違うと答えたいです。この谷も含め、どんなに厳しいダンジョンも挑み続けてしっかりレベルを上げれば、必ず突破できるように設計されています。

このゲームでは「強くなること」に対し非常に重要な意味を持っています。ギーグがどれほど強大な存在であるかは、最後まで進めた方なら分かるでしょう。そんな相手に少年少女たちが挑んで世界を救うだけの説得力を、旅路を通して成長したステータスが裏付けているのです。そしてプレイヤーが乗り越えた困難に見合うだけの最高のエンディングを、このゲームは用意しています。

自分はというと、下手にRPG慣れしすぎたことで、レベルを上げる価値をしばらく見落としていました。ダンジョンを無理に突破しようとしたせいで、余計に厳しい状況になったりもしました。何度も挫折しそうになりましたが、終盤辿り着いたグミ族の村でのメッセージでハッと気付かされました。この困難はプレイヤーに意図して設けた試練であり、ここまで強くなったことがどれほど大きなことであるかを。立ち向かったことはけして無駄ではなく、その積み重ねこそ大きな物語を作り上げていることを学びました。

最近では積みゲー崩しに躍起になっていたこともあり、RPGで最も大切なことを忘れていたのかもしれません。RPGはプレイヤー自身が強くなる物語であり、困難の先のゴールを目指すものでもあります。ユーザビリティやゲームデザインだけでは計れない部分に、RPGの本質が詰まっています。

MOTHER2に込められた思いは、実際にプレイしなくては分からないと思います。ラストバトルは大きな衝撃を受けましたし、エンディングでは自然と涙が流れました。それは、MOTHER2というゲームに自分の手で挑んだからこそのものだと思います。

MOTHER2はRPGを作る人にはぜひ遊んで欲しい一作です。何者にも縛られない想像力と、5年の開発期間に渡ってRPGに真剣に向き合った思いが、このゲームはあるからです。


最高のRPGをありがとうございました。では。

2016年10月21日金曜日

『Nintendo Switch』が発表されたので所感とか。

どうも、ノンジャンル人生です。昨日20日、ついに任天堂の新ハード『Nintendo Switch』が発表されましたね。今日はその所感でもまとめてみたいと思います。



今までは「NX」と呼ばれていた新ハード、特許や関係者からの情報で、据え置き機と携帯機の複合型であることはなんとなく示唆されていました。しかし画像リークはまったくなかったので、ずっと謎なまま時間だけが過ぎてきました。個人的に複合型は遊ぶ側としては非常にありがたいものな一方、その通りだと面白みがないかなぁ、と思っていた感じです。

で、ついに昨日の23時に発表された『Nintendo Switch』のPV。外国人達がリビングや空港など、様々な場所でゲームをプレイする姿が映し出されます。プレイするのはマリオカート、スカイリム、スプラトゥーンなど…。TV画面でプレイしていたと思えば、本体がドックから切り離され携帯機として遊んだり、複数人でゲーム機を持ち寄って遊んだり、更にはサイドの部分を外して渡してみたりと、遊び方のバリエーションの多さを大々的にアピールしています。

このPVを見て、私は素直に「あ、欲しい」と思いました。Switchのコンセプトは、ゲーマーや開発者に沿ったものであると思います。本機はWiiUのように遊び方を一つに縛ることなく、どんな遊び方も受け入れられる強みがあります。その上で、ファミコンやPSから引き継がれてきた「クラシックスタイル」のゲームが中心となるような作りであるように見ます。

DS、Wiiのような特殊ギミックゲームは凄まじいヒットを記録しましたが、正直なことを言えば、今になるともうユーザーに飽きられ気味ではないか、と感じています。それらはゲームを遊ばない世代を大きく取り込みましたが、一方でゲームファンにとしてはモヤモヤする面もありました。個人的にDSは良かったと思うソフトが少なめでした…(3DSはハードとしては特殊な部類ですが、ソフトに恵まれたと思います)。

個人的にSwitchの良かった点は、携帯機モードでもしっかりとした画面サイズであったこと、ドックへの合体がワクワクしたこと、見た目が想像以上におしゃれだったことでしょうか。逆に気になるのは、サイドのコントローラを分解して2人で遊ぶのは、やや現実的でないように思えることでしょうか。ゲームを遊ぶことに関しては、スペックを除けばほぼ理想的だと思います。逆にギミック路線やDS期を求める方からは期待はずれになるんでしょうかね。ゲーマーからは長く愛されるハードになると思います。

このPVでもうひとつはっきり分かったのが、ソニーとの方針の差別化です。任天堂がゲームをカジュアルに外へ持ち出してみんなで遊ぶことを目指し、ソニーは臨場感あるグラフィックやPSVRでゲームの世界に没頭することを目指しているように思えます。これは本当に良い傾向だと思います。ゲームという遊びをすべて同じ方針で揃えてしまうと、それだけシェアを奪い合います。ゲーム機だけで争う時代だったらそれでも良かったのですが、今はネットと言う巨大なコンテンツがあり、スマホがあればいつでも接続することが出来ます。今までの通りだと、ゲームジャンルそのものを潰しかねません。そのためゲーム体験の差別化は、ゲームのこれからを考える上での良い選択であると感じました。

あとはSwitchのソフトの話など。本機の恩恵を一番受けそうなのは、やはり「モンスターハンター」であると思います。モンハン自体も本編と携帯機版に別れ、本編が携帯機に移行してからは据え置き機ではあまりでないなど、どっち付かずな状態が続いています。しかしSwitchならば、友達とモンハンを集まって遊ぶことも、大画面でひとりで遊ぶことも、1つのソフトで可能になります。これはモンハンが抱えていた大きな問題なので、期待せざるを得ません。また「スプラトゥーン」もほぼネット対戦のゲームだったので、皆で集まり出来たなら最高の体験になるのは容易に予想できます。

そして最も気になるのが、自分が関わる分野、つまりインディーズのゲームです。近年任天堂では(後手ながら)インディーズへの取り組みを始めています。こういったゲームはコンシューマー機に移植するとき、ハードが別れると遊んでくれるプレイヤーが分散されてしまいます。そういった問題を解決してくれるのも強みだと思います。あとはどのくらい参入・開発が容易なのかでしょうかね…。特に国内インディーは今まさに表舞台に出ようとしているので、ぜひ期待したいとこです。

こんな感じが所感です。割と色々書けるもんですね。自分の場合ゲームから離れていた時期が結構長かったので、腰を据えて遊びたいと思えるハードがでてきたのは嬉しいですね。実はすでにVRも軽く体験済で、PSVRも気にはなっているんですが、ここ数年で大きな変化が起きそうなので保留中です。こちらもわくわくして待ちたいと思います。

Switchの発売日はもう少しだけ先。早い段階で買うかは未定ですが(^^;)、今から楽しみにしています。

2016年10月15日土曜日

SFCアクションゲームの傑作『スーパーメトロイド』に触れてみて。

どうも、ノンジャンル人生です。今回はフリーゲームやRPGではなく、名作アクションゲーム『スーパーメトロイド』の話をしようと思います。どうしてこれを取り上げるのかというと、自分の目指したいゲームの方向性と、このゲームが提供する遊びが、実はかなり近いのではないかと思ったからです。

さて、『スーパーメトロイド』は任天堂が1994年に発売した探索型2Dアクションゲームです。任天堂というと、スーパーマリオや星のカービィのようなステージクリア型のアクションを思い出す人は多いかもしれませんが、本作はその系譜とはまた違ったゲーム性を持っています。どちらかと言えば、ゼルダの伝説シリーズに近いですね(ちなみにどちらも1986年にディスクシステムで第一作が出ています)。

『スーパーメトロイド』では舞台となる「惑星ゼーベス」に主人公「サムス・アラン」が降り立ち、奪い去られた「ベビーメトロイド」を回収すべくその地下へと足を踏み入れるストーリーです。しかし、オープニング以降テキストで物語が描かれるシーンはほぼなく、全編がゼーベス内の探索で進行していきます。

サムスが最初にできることは基本的なアクションとショット程度で、行ける場所も限られています。しかし各部屋には特別なアイテムが配置されており、それを取ることによって今まで行けなかった場所の探索が可能になります。アイテムで可能になるアクションも個性的で、ボール形態になって移動できる「モーフボール」、モーフボール状態で爆弾を配置できる「ボム」、強力な攻撃手段&赤い扉を開くことが出来る「ミサイル」など様々。これらをうまく使い分けていくことがゼーベス攻略の鍵になります。

だからといって、ただルートを辿っていけばクリアできるほど甘くないのがメトロイドシリーズ。アイテムは絶妙な配置で隠されており、闇雲に移動しても見つかりません。マップタイルの配列の違和感や敵の妙な動きなどがヒントとなっており、そこを調べると今まで行けなかった場所へつながる道を発見することがあります。「怪しい地面や壁があったらボムを置いてみる」のがメトロイドの鉄則ですね。推測してアクションを起こしルートを見つけたときの閃きこそ、メトロイドシリーズ最大の魅力だと思います。

アイテムを駆使して探索範囲が広がると、自由度が高まる一方で難易度も上昇します。中盤辺りから調べられる場所が増え、どこから攻略するのかプレイヤーが考えなければいけません。前に探索したが行き止まりだった場所、怪しいけれどスルーしていた場所も、あらためて探索すると重要なアイテムが見つかることだってあります。ゼーベスをさまよい、苦労をかけてアイテムを見つけ、強力なボスの弱点を突き、自らの手で結末にたどり着いた頃には、ステージクリア型のACTでは味わえない自分だけの物語がきっと残るでしょう。

で、ここからが本題。『スーパーメトロイド』をクリアしてはっきり思ったのが、このゲームと以前紹介したフリゲのRPG『ネフェシエル』『イストワール』は、かなり近いコンセプトなんじゃないかということです。両方ともアイテムや装備による攻略範囲の拡張が重要な要素であり、ストーリー性は薄く、プレイヤーの主体性を重点にした自由度が売りです(ネフェイストは無茶をすればアイテムなしでも奥に突撃できますけどね^^;)。そして何より隠しアイテム隠し部屋の絶妙な配置が、プレイヤーをワクワクさせてくれるのも共通点です。

一方でこういった探索メインのゲームは、設計する側としてはかなり緻密な配置を要求されます。行ける場所と行けない場所のコントロール、さりげないヒントの配置、飽きさせないマップデザインなど…。安直にすべての探索範囲を用意してもプレイヤーはどれを選べばいいか分からなくなりますし、ただ難易度を上げればコントローラを投げるでしょう。ゆえにバランス調整が難しく、この手のゲームはなかなか出てこないのです。

え?メトロイドもネフェイストも途中で投げた人はそれなりに多い? /(^o^)\ナンテコッタイ

まあそれは置いておくとして、こういったプレイヤーを楽しませるヒントと仕掛けは、探索をより楽しいものにしてくれます。配置は難しい反面、上手く組み込めたときには手応えがあります。この部分こそ探索系ゲーム制作の醍醐味です。自分のゲームも今のところ探索系に部類されるはずなので(ネフェのゲームデザインを参考にしています)、メトロイドシリーズのエッセンスをぜひ吸収していきたいですね。

あんまり締まらなかった_(:3」∠)_
ではでは。




2016年4月7日木曜日

『Xenoblade ゼノブレイド』、未来を変える冒険を終えて

どうも、ノンジャンル人生です。
エイプリルフールはツイッターで楽しく暴れました。

さて、今回はコンシューマのRPG『ゼノブレイド』のお話です。
去年の秋口にNewニンテンドー3DSを購入したものの、途中いろいろプレイするゲームを増やしすぎた為、長い間プレイを中断していました。が、先日遂にクリアしました。もう積みゲーは懲り懲りですね…(まだ残っている積みゲーはの山を見ながら)。

ゼノブレイドは、私がゲームをあまり遊ばなくなっていた時期に発売され、RPG界隈では「名作」と評価されていたゲームです。しかし未所持の前世代機であるwiiであること、元々市場にあまり出回らないゲームであることがネックとなり、購入を控えていました。しかし、フィールドを駆け巡る動画は既に見て、「いつかは必ずプレイしたい!」と思っておりました。

そんなこんなしている内に続編と移植版が発表され、遅れてなんとかプレイすることが出来ました。移植再現度はかなり高いらしいなので、移植したモンスターゲームズにはとても感謝です(ちなみに同社の移植したスパドンリターンズもプレイしました)。もちろん、モノリスソフトにも。

本作のレビューは世にはたくさんあるので、自分が書いたところで今更なのかもしれません。それでもこの文章を書きたい理由は、このゲームで味わった感情をどうしても自分の言葉で表現してたかったからです。ちょっと長めですが、今回もお付き合いください。

前回:『ゼノブレイド』と『スカイリム』を同時にプレイしてみての感想:その1


2015年7月20日月曜日

銀河にねがいを 岩田聡氏を偲んで

訃報を知ったのは一週間ほど前でした。任天堂の公式ツイッターで流れてきたのは「岩田社長」が逝去したという文章。見た瞬間、「え!?」と思わず声を出してしまいました。任天堂の顔として表舞台に立ち、ニンテンドーダイレクトでも愛嬌があってユーモラスなプレゼンを行ってきた名物社長。たぶん、国内で最もユーザーと近い目線を持った経営者であったと思います。

訃報の次に流れてきたのは、多くの方の悲しみの声と岩田氏の功績を称えるエピソードでした。プログラマーとしての才覚、先代山内氏によって見出された経営手腕、DS・Wiiでの歴史的成功、糸井重里氏との友情。どれも後世に残すべき素晴らしいことだと思います。

でも、自分にとっての「岩田聡」という人物の思い出は、まったく別のところにあります。それはスーパーファミコン用ゲームソフト『星のカービィ スーパーデラックス』の最後の物語、『銀河にねがいを』のエンディングです。

自分が子供の頃はじめて買ってもらったゲームハード『スーパーファミコン』。購入してもらってからは『カービィボウル』や『スーパーボンバーマン』などを遊びましたが、当時はどのゲームも難しく、エンディングを見れたゲームはありませんでした。そんな中で知ったスーパーデラックスというゲームのCM。

「カービィちゃん、カービィちゃん、スーパーデラックスカービィちゃん」
「ふたりでアクションカービィちゃん」
「6つのゲームでカービィちゃん」

あのわけの分からないCMに釣られて買った、木箱に似せたパッケージのゲーム。そこは自分にとっての夢と魔法の世界でした。今だったら「ポップで美しいアートワーク」「初心者でも直感的に遊べる操作感」「プレイヤーごとに違った攻略体験が出来る自由度」なんて文章を書くかもしれません。しかし、そんな理屈など関係なく、ただ、ただ、その世界に夢中になりました。ひとりで、あるいは妹や友達と、宝が眠る地の底や世界を支配しようとする戦艦を何度も駆け抜けました。

そして『銀河にねがいを』という物語。最後だけあり、子供の頃の自分にとってはまさに“難関”でした。幾つもの星を巡り、ノヴァの体内でのシューティングを越え、たどり着いたラスボス「マルク」との決戦。恐ろしげな姿と声で襲ってくるマルクとの戦いは、まさに子どもながらに演じた死闘でした。ゲームオーバーになりながら何度も挑み、ついに与えた最後の一撃。ノヴァが弾け、ワープスターと共に凱旋するカービィは、自分にとってのヒーローであり、かけがえのない自分の分身でした。

そしてカービィの寝顔と静かなオルゴールとともに始まる『銀河にねがいを』のエンディング。それは、自分の力ではじめて迎えたゲームのエンディングでした。空に高く流れてゆくスタッフ名とカービィのイラスト。その中に偉そうな格好をしたカービィと、「プロデューサー」岩田聡・宮本茂の名前がありました。これが岩田氏と自分との出会いです。もちろん当時はどんな人なのかまったく知らなかったですが、なんとなくえらい人だとは分かりました。

スーパーデラックスはたくさんの思い出を残してくれました。冒険は一度きりでは終わらず、何度もエンディングを迎えました。カービィの漫画を描いて友達や先生に褒められたりもしました。スーパーデラックスは自分の今までの人生において、最も大切で、最も大好きなゲームです。

その思い出には、仕掛け人・岩田聡が後ろにいたのです。岩田氏がもしHAL研究所を再建していなければ、自分のそんな思い出はなかったのだと思います。

そして、大人になってからの再会。話題作りと言う不純な動機で買った3DS。しばらくは持て余したものの、一度崩した体調が落ち着き始めた頃から、積極的に触るようになりました。そしてそこには元気よくプレゼンをする岩田氏の姿がありました。辛く苦しかったことはたくさんありましたが、岩田氏の紹介するゲームに救われたことが何度かあります。

偉大なクリエーターでありながら、どんなクリエーターよりもユーザーの近くにいた岩田氏。その短くも太い人生は、多くの人に笑顔を届けられた人生だと思います。もちろん、自分も笑顔を頂いたひとりです。

岩田氏は世界中が悲しんでいる様子を銀河の星の彼方から見ていたのでしょうか。もしノヴァに願うなら、岩田聡氏のご冥福と、彼の蒔いた種がまた多くの方を笑顔に出来るようにと伝えたいです。