2016年3月7日月曜日

『ゼノブレイド』と『スカイリム』を同時にプレイしてみての感想:その1

どうも、ノンジャンル人生です。
先日もぐらゲームス様にて、コラムの連載を開始しました。まさか自分がこういったものを書くなんて思いもしませんでした。縁とは不思議なものですね。良ければ、こちらからご覧ください。
さて、年末年始にかけてから手を付けたRPGが非常に多く、上手く消化しきれていません!なので整理も兼ねて、途中までプレイしたRPGの感想をつらつら書いていこうと思います。

タイトルで上げた通り、今回の話は『ゼノブレイド』『スカイリム』です。このふたつが近年のRPGの中でもトップクラスの評価を誇るゲームであることは、多くの方が知っていると思います。自分もずっと気になっていましたが、遂に機会に恵まれてプレイすることが出来ました。現在どちらも中盤に差し掛かったところだと思います。

ゼノブレイドはゼノシリーズを世に送り出したモノリスソフトのRPGで、巨神界と機神界というユニークな世界観を広大なマップで再現しています。国産RPGの集大成として、物語や進行がとても丁寧に作られております。戦闘はオンラインRPGをひとりプレイにしたような作りで、ヘイトの管理や未来視など、独自性が光ります。

一方スカイリムはThe Elder Scrollsシリーズ本編の最新作で、細部まで徹底的に描かれたオープンワールドファンタジーの最高峰として、世界で賞を総なめしています。古き好きロールプレイが徹底されており、どの組織でどんな人物として物語を進めるかを、プレイヤーの意志で選び取れることが出来ます。

先に言っておきますが、どちらの方が優れている話はしません。同じRPGのジャンルでありながらも、この二つのベクトルは全く別なので、優劣をつけることはナンセンスです。しかし、双方が特化させてきたものを比較することで、国内RPGが目指したもの、海外RPGが目指したものが何かを考えてゆくきっかけにしたいと思います。

まずはゼノブレイドのマップ所感。基本的に本作は、PS2までの国産RPGの流れを組んでいます。さらに言及すれば、FFⅫに非常に近い作りになっています。ストーリー進行に沿っていけるところが増えてゆきますが、マップの寄り道が非常に豊富です。行く必要のないところでも、行けば何らかの中ボスがいたり、「秘境」と呼ばれる隠しエリアがあったりと探索の楽しみが隠れています。エリアのバリエーションは豊富で、次のマップにたどり着くたび全く新しい経験が出来ます。

スカイリムのマップは、ストーリー開始時からほぼすべてのエリアへ向かうことが出来ます。オープンワールドによって表現された「雪に覆われた地」は、街やダンジョンへ入るとき以外は画面切り替えがほとんどありません。すべてが地続きなことと、細部表現による雰囲気作りによって、没入感が非常に高いです。背景のような高い山にも登ることが可能で、何処へどう向かうか想像し実践する楽しみがあります。

全く違うアプローチの二作のマップ。ロールプレイング(役割を演じる)ゲームの本来の意味ならば、スカイリムのマップの方がそれを体現しています。世界を構築し、プレイヤー自身が何をするのかを決めさせる。これはプレイヤーに物語を作らせることに主体を置いた、海外ならではの考え方です。「ナラティブ」という概念があるそうですが、まだ勉強不足なので、今後いろいろ調べていく予定です。

ゼノブレイドは「ストーリーを楽しむ装置」であった国産RPGのマップを大幅強化したものです。この流れはFFシリーズが作り上げたものと言っても過言ではありません。プレイヤー=自分の分身ではなく、名前があり自分で考え発言するキャラクターを操作してゆきます。時にあなたの行きたい場所とは全く違う場所へ向かうこともあります。自由度の面で海外ゲームにはかなわない代わりに、全てのプレイヤーに同じ物語をじっくり見せることが出来ます。

共通点を挙げるならば、双方のマップともとても美しい作りをしています。この「美しさ」は解像度やテクスチャの事を指しているわけではありません。デザイナーがその世界にあるべき者たちの息吹を表現したことで生まれた美しさです。まだプレイしたことのない人は、ぜひ動画で体験すると良いと思います。

(重いのでリンクのみ)
ゼノブレイド フィールドまとめ(ニコニコ動画)

スカイリム日本語版 公式PV(YOUTUBE)

戦闘画面も大きな違いがあります。どちらもマップから戦闘がシームレスに始まりますが、ゼノブレイドの場合は画面に様々な情報が表示されるのに対して、スカイリムにはHPや位置ナビくらいしか表示されません。前者はゲーム的表現を全面的に出しているのに対し、後者はリアルに近づける画面作りに徹しています。没入感のある画面はプレイヤー=分身だからこそ活きる表現です。より自分が実際に冒険しているような感覚を得ることが出来ます。

それならば情報の多い画面作りは悪い表現かというと、一言にそうだとはいえません。プレイヤー=分身でないならば、没入感を高める必要性が少ない分自由な画面表現を作れるのです。実際国内RPGはエフェクト関係がよく作られています(例えばダメージポップなどもこだわりが見れます)。小さなゲーム的表現による快楽を累積させることで、没入感だけでは味わえない楽しさを得られるのです。

・・・とりあえず今回はここまで。戦闘、世界観、キャラクターなど、語れることはたくさんあります。しかし冒険はまだ途中。次回はいつになるか分かりませんが、双方の魅力をうまく紐解けるといいですね。

※ちなみにゼノブレイドはNew3DS版、スカイリムはPC版を遊びました。


0 件のコメント:

コメントを投稿