2016年5月16日月曜日

もぐらゲームス様に『WIZMAZE(ウィズメイズ)』の記事を寄稿しました。+あとがき


どうも、ノンジャンル人生です。「もぐらゲームス」様へ『WIZMAZE(ウィズメイズ)』の記事を寄稿しました。本作はしばらく前から記事化するつもりでいたのですが、連載と自作ゲーの制作を優先していたためにだいぶ先送りになっていました。そんなことをしている間に『WIZMAZE』がなんと「ふりーむ!」のコンテストの最優秀賞を受賞!!「これはすぐにでも記事化しないと!」と思い、なんとか仕上げました。

いや~、受賞おめでたいですね。制作者のJakalopeさんとは「メイジの転生録」ファンつながりで交流がありましたが、自身の創作への姿勢も誠実で、好感の持てる人物です。ゲーム更新も積極的に行い、プレイヤーの声にしっかり耳を傾けていたのが印象的でした。

とは言え、記事化するまでに至ったのは交流自体とは関係なく、やはり『WIZMAZE』自体が高い魅力を放つRPGだったからです。ダンジョン、世界観、雰囲気の徹底化した作りこみ具合は、並大抵の努力では出来ないことだと思います。最初のダンジョンに下りた時、「これはやられた・・・」と思いましたもん。



これからゲームを始める人には、特にこだわりさえなければ、マルチシナリオのBルートから攻略していくことをオススメします。このルートへ行くには二人の見習い魔道士を素直に仲間にするだけなので、大半のプレイヤーが進む行く先になると思います。仲間とともに困難に立ち向かう!という王道のシナリオなので、特に違和感なく遊べるはずです。

そしてこのルートをクリアしてからA・Cルートに進むと、全く違うものが見えてきます。それまで正義だったものは本当に正義だったのか、主人公たちの試練の背景に一体何があったのか。全てのルートをクリアした時、『WIZMAZE』の世界がいかに壮絶で悲壮に満ちたものなのかが分かるでしょう。

本作のシナリオで根底にあるのは「支配と差別」ではないかと思います。繰り返される種族同士の対立、神の眷属になった者達の苦難、権利を勝ち取った者達への謂れ無き侮辱・・・、これらを見ていると、「この世界を救うことは本当に正しいことなのか」と思えてしまうのです。

しかしそんな背景があったとしても、物語の登場人物達が暗い世界を照らしてくれます。優しい子であるアルマ、勝ち気なナジー、意外とユーモアがある痩身の男、あからさま過ぎる悪役を買ってくれるラスボス(かわいい)、そして隠しキャラの◯◯◯◯チュアさん。彼らの存在無くして、『WIZMAZE』の魅力語ることは出来ませんね。

全ルート楽しませてもらったので、本当に良かったです。追加シナリオや同世界観の新作も予定しているそうなので、今後も楽しみです。期待しています!!

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さて、ちょっと違う話を。『WIZMAZE』の記事を書いて思ったのですが、現在フリーゲームの紹介する記事は、圧倒的に足りないと思っています。「ふりーむ!」の投稿数は遂に10,000を超え、ゲーム創作分野は、またひとつ新たなステージに入ったと思います。しかし感想がない作品は数多くあり、それどころか『WIZMAZE』ような傑作でも、ちゃんとした紹介記事はそこまで多くありません。

これは非常に勿体無いことです。フリーゲーム界隈では優秀なゲームデザインやアイデア、イラストレーションを作る方は沢山おります。ゲーム制作会社に入れば、そのままやっていけるのではないかと思えるほどの才能が、「紹介されない」という理由から埋もれていくのは恐ろしいことです。

これはコンシューマに比べて完成度が低いからではないと思います。「メディア」がないのです。一時期ニコニコで自作ゲームの実況が大きく注目されましたが、リアクションのとれるホラー以外はあまり視聴されていないのが現実です。もし「もぐらゲームス」や「窓の杜」がなかったらと思うと、ゾッとします。

フリーゲームを遊ぶことは楽しいことです。ですが、それだけで終われば、きっとフリーゲームを作る人はどんどん減ってゆくでしょう。中傷でなければ、感想は制作者の励みになります。ブログに記事を書けば、それを見た誰かがゲームを遊んでくれます。ゲームを遊んだあなた自身が、フリーゲームの「メディア」になることが出来るのです。だからこそ、ぜひ楽しんだゲームの事を誰かに伝えてください。

とは言え、遊んだもの全てを形にするのは、大変かもしれません(もぐらさんへの寄稿記事も、結構時間がかかっています)。ならばまず、今好きなフリゲのことを好きに書くことが、第一歩かもしれません。良いと思うものに声を上げること。それが、フリーゲーム界隈を盛り上げる一番大きな応援になるはずです。

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